「相続探偵」パートナーや親に遺言書を作成してもらうキッカケに

昨日は相続探偵第5話の放送がありました。先週の第4話を見逃していたのですが、今回の第5話は先週の続きだったみたいですね。といっても、前作を観ていないと意味がわからないほど複雑なストーリー展開でもないので十分楽しめましたが。
そもそも切り出しにくい話題
ドラマの内容はさておき
「遺言書」という言葉も、以前に比べると多少は抵抗なく受け入れられてきたように思いますが、それでもパートナーや親に直接「遺言書を書いて」とは言いづらいものです。
そんな場合、「遺言書の必要性を説明する」「セミナーへの参加を勧める」「手始めにエンディングノートを勧める」などといったアドバイスがされますが、どれも的を射ていないと言うか、そもそもそうした話題自体を切り出しにくいというのが先にあります。
先ずは「遺言書」を話題にするキッカケが必要で、このキッカケが掴めず悩んでいるという方が多いのではないでしょうか。
相続探偵はキッカケ作りにちょうど良い
ビジネスシーンや日常生活においても、話題に詰まったときにテレビドラマをキッカケにすることはよくありますが、切り出しにくい話題へのキッカケとしても活用できます。
パートナーや両親など、遺言書を書いておいてほしい相手と一緒に「相続探偵」を観た後、「自分も遺言書を書いておこうかと思っているんだよね」と、自然な流れで相続についての話題を切り出してみてはどうでしょう。

【ここ、ポイント!】
「遺言書を書いたら…」と相手に勧めるのではなく、「オレも(ワタシも)遺言書を書いておこうかと思っているんだよね」と、自分事として切り出すのがポイントです。
相手にとっては、”自分以外(パートナーor子ども)の事”として警戒心を取り除いて話を聞いてもらうことが大切です。
「自分も遺言書を書いてみようと思ってるんだよね」という言い回しには、相手への投げかけのニュアンスが含まれているので、普通は相手も何らかの反応を示すでしょうから、続けて遺言書の必要性について説明することも自然な流れとしてできるでしょう。
この場合、観ていたドラマがサスペンス調でシリアスな内容だと、お互い構えてしまうこともありますが、その点「相続探偵」は個性豊かな仲間たちとコミカルに相続事件を解決してゆくという構成で、適度にふざけた感があるので、気軽に話題を広げて行けるちょうど良さがあるように思います。

遺言書作成で大切なこと
遺言書を作成するうえで最も大切なことは、相続について家族で話し合い、互いの考え方を知ることです。これができてはじめて将来的な相続トラブルのリスクを減らすことができます。
また、遺言書は書かせるものではなく、自由意思で書くものです。説得ではなく、あくまでも説明をするというスタンスを忘れないようにしましょう。
遺言書は本人の意思に基づいて作成されるものである以上、過度な干渉は避けるべきで、無理に書かせると相続欠格とみなされたり、遺言書じたい無効になる可能性もありますし、逆に「争族」の火種になってしまうこともあり得ます。
遺言書の意義
遺言書を作成することで、日々の生をよりはっきりと感じ、将来の不安を少しでも減らすことができれば、その分、毎日を心穏やかに過ごすことができるようになります。
パートナーや両親に遺言書の作成を勧める場合、法的な問題や税金面での損得といった現実的な問題だけでなく、感情面の視点を忘れないことが大切です。