数次相続と代襲相続は違います
『数次相続』と『代襲相続』を混同されている方がいらっしゃいましたので、その違いを説明してみたいと思います。
数次相続とは
Aが死亡しBが相続人となったが、具体的な相続手続きが行われる前にBが死亡し、さらにBの相続が開始された状況のことをいいます。
相続手続き中(1次相続)に次の相続(2次相続)がはじまってしまうので、数次相続です。
代襲相続とは
Aが死亡しAの子Bが相続人となるはずが、Bは相続開始前にすでに死亡していたという状況のことで、この場合Bの子CがBに代わってAの相続人になります。
CがBに代わって相続するので、代襲相続です。
ここで、注意が必要なのは数次相続の場合と違って、子の妻は相続人ではないという点です。
代襲できるのは、相続人の直系卑属(子・孫など相続人より後の世代)であって、配偶者や親には代襲相続は発生しません。
数次相続と代襲相続との違い
数次相続というのは「次の相続」で、代襲相続というのは「代わりに相続」という違いを理解しておく必要があります。
このような違いがあるため、数次相続と代襲相続では例のように相続人となる人に違いが出てくる場合があります。また、相続放棄に対する違いや税務面での違いもあります。
本来であれば、「同時死亡」や「再転相続」についても言及すべきところなのですが、ここでそれらも説明してしまうとさらにややこしい話になってしまうので、今回はあえて省略しました。また、今回は相続人が死亡してしまった場合だけを取り上げていますが『相続欠落・排除』の場合も同様と考えてください。相続欠落?排除?という話にもなってしまいますが、何となく字面からも想像できますし普通はそうそうあることでもないので詳細については別の記事にしたいと思います。
今回の説明で理解しておいてほしいこと
『数次相続』と『代襲相続』は違うんだ!という一点です。
ネット等でちょっと調べた知識や、代襲相続や数字相続を経験した友人知人などからの断片的なアドバイスを鵜呑みにしてしまうと危険な場合があるということです。
相続人の把握は確実に
相続手続きを行うにあたって、「誰が相続人になるか」というのは肝心要の入り口になるので、ここはしっかり把握して事に当たらないと後々面倒なことになったり手続きに支障をきたす結果になってしまいます。
相続人確定時に少しでも疑問や不安を感じられたら弊所へご相談ください。
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