エンディングノート どこで買う？
「エンディングノート」という言葉も、2011年の「ユーキャン新語・流行語大賞」候補60語に選ばれて以来10年以上の歳月が経ち、ある程度市民権を得たという印象で、書店や文具店で多くの種類を見かけますし、今では百円ショップなどでも売られています。
また、amazonや楽天市場のようなネットショップでも購入可能です。
デザインもシックなものから可愛らしいものまであり、価格も100円～2,000円前後と幅広く揃っていますが、内容的にはそれほど大きな違いはないように思います。
高価格で分厚いものは内容が充実しているかというとそうでもなく、単に各項目毎のスペースが多く取られていたり、コラムや関連情報の紹介などにページの多くが割かれていて、ノートというより書籍に近い印象のものもあります。
お勧めのエンディングノート
こういってしまうと身も蓋もないような気もしますが、私としては「お金を出してまで専用のノートを買う必要は無い」というのが結論です。
その理由は、以下の２点になります。
- 自治体等で無料配布しているものがあり、内容的にも大差ない
- 専用のノートは、自分にとって必要ない項目があって挫折しやすい
１．については、自治体だけでなく民間企業でも無料配布しているところがあります。また、内容面においても、市販品のメーカー様には申し訳ないのですが、何種類かの市販品と無料で配布されているものを比べてみた私の正直な感想です。
２．に関しては、逆に内を書いたら良いのかわからないので、「決められたフォーマットを埋めるように書いた方が楽だ」ということもありますので一概には言えませんが、私としては「こんなこともまで書かなくちゃいけないの」という負担感が大きく、空白のページが出来ることで挫折しやすくなるような気がしました。
というわけで、私のお勧めはA4サイズのクリアブックに自分が必要と思う情報だけをファイリングしておくというものです。
ファイリングする用紙は、コンピュータで作成して印刷しても良いですし、A４サイズの方眼レポート用紙をノート代わりにして、手書きで書いたものでもかまいません。
無料で入手できる「エンディングノート」から、必要なページだけを切り取って利用するというのも有効な方法です。
クリアブックというと事務的なデザインで安っぽい印象ですが、ちょっと値段は張りますが布調やレザー調のお洒落なものもあるので、そういったものを利用してもいいでしょう。
エンディングノートというのは、一度作成したら終わりというものではなく、環境や気持ちの変化と共に更新して行くべきものだと思います。
クリアブックを利用することで、抜き差しが自由で変更や追加、削除ができるようになりますし、資料のコピーやパンフレット、写真なども一緒にしておくことができます。
エンディングノートを自作する際の参考
お勧めのエンディングノートとして、クリアブックを使って自作することをお勧めしましたが、全くの白紙状態から作成するというのも難しいと思われるので、例として以下に横浜市の各区で配布しているエンディングノートの目次とダウンロード可能な自治体についてはダウンロード先へのリンクを記載しておきます。
表紙のタイトルも各自治体ごとに工夫がみられ面白いと共に、目次をみるだけでもエンディングノートにどのようなことを書けばよいかの参考になると思います。
こちらには、弊所所在地である横浜市の自治体について掲載しましたが、横浜市以外の自治体においても独自のものが用意されているケースが多いので、お住まいの自治体で確認してみるとよいでしょう。
また、自治体だけでなく葬儀社やセレモニーホールなど民間企業でも、アンケートや資料請求を行う事で無料配布しているところもあります。アンケートや資料請求に抵抗がなければこうした業者のサービスを利用するのも良いかと思います。メリットとしては郵送さてくるので、受取に行く手間やダウンロードしたものを印刷するという手間が省けます。実際私もメジャーどころの何社かで利用してみましたが、今のところ特にしつこい営業電話が来たりといったことはありません。
横浜市鶴見区
『わになるノート』
全１９ページ
- わたし自身のこと
- もし介護が必要になったら
- 財産について
- 医療；・終末期について
- 相続・遺言について
- 葬儀・お墓について
横浜市神奈川区 ダウンロードページ
『ライフデザインノート』
全２０ページ
- わたしのこと
- わたしのプロフィールなど
- わたしの家計っす／連絡先
- 資産・負債など／ペット
- 健康長寿への道
- 健康チェック
- 今の生活 これからの生活
- サポートが必要になった時
- 介護についての希望
- 医療についての希望
- 準備しておけること
- 葬儀・お墓
- 相続・遺言
横浜市西区 ダウンロードページ
『ウエスト・ライフストーリー ～わたしの美忘録～』
全１６ページ
- １章 覚書
- １ 基本情報
- ２ 連絡先
- ３ かかりつけ医など
- ４ 資産・負債など
- ５ 介護についての希望
- ６ 医療についての希望
- ７ 葬儀
- ８ お墓
- ９ 遺言・相続
- １０ その他のこと
- ２章 わたしについて ～わたしが今、考えることや思っていることを整理します～
- １ わたしの好きなもの・自慢できること
- ２ 私の嫌いなもの・苦手なこと
- ３ わたしの健康法
- ４ わたしが今、取り組んでいること
- ５ 今までのわたし
- ６ これからのわたし
横浜市保土ヶ谷区 ダウンロードページ
『わたしのこれまで、そしてこれから』
全２０ページ
- わたしのこと
- 大切なもの
- 連絡先
- 資産・負債など
- 相続・遺言
- 介護についての希望
- 医療についての希望
- 葬儀
- お墓
- その他のおねがいごと
- これからのわたし
横浜市旭区 ダウンロードページ
『想いをつなぐ』
全２１ページ
- はじめに
- もくじ
- 元気な暮らし
- サポートが必要になったとき
- 旅立つ準備
- 旅立ったあと
- ちょっとひといき
- 私の未来計画
- ９ 大切な人へのメッセージ
- １０ おわりに
横浜市磯子区
『わたしのこと わたしの想い』
全１５ページ
目次掲載なし
横浜市港北区 ダウンロードページ
『わた史ノート』
全２２ページ
- はじめに
- もくじ
- わたしのこと
- 家系図
- 連絡先
- 大切なもの
- 病気・かかりつけ医・ケアマネージャー
- わたしの健康
- 介護についての希望
- 医療についての希望
- 資産・負債など
- 相続・遺言
- 葬儀
- お墓
- その他のお願いごと
- 大切な人へのメッセージ
横浜市緑区 ダウンロードページ
『My Life』
全２３ページ
- 自分自身のこと
- 大切なもの
- 連絡先
- 資産・負債など
- 相続・遺言
- 介護についての希望
- 医療についての希望
- 葬儀
- お墓
- その他のおねがいごと
- これからのこと
- ご存じですか
- 地域包括支援センター一覧
- お問合せ
横浜市青葉区 ダウンロードページ
『わたしノート』
全１７ページ
- ～〇〇ノート～ わたしがわたしを見つめなおします
- プロフィール
- 好きなもの・大切にしていること
- 歩んできた人生
- わたしの家族・友人などの連絡先
- ～もしもノート～ もしもの時に備えます
- 財産のこと
- 介護のこと
- 延命治療のこと
- 遺言書のこと
- 葬儀・お墓のこと
- ～メッセージ～
横浜市都筑区
『わたしのみちしるべ』
全１６ページ
- わたしのこと
- 連絡先
- 資産・負債など
- 相続・遺言
- 介護についての希望
- 医療についての希望
- 葬儀
- お墓
- その他のおねがいごと
- これからのわたし
横浜市戸塚区
『わたしのライフデザインノート』
全２０ページ
- わたしのこと
- 家系図
- 連絡先
- 資産・負債
- 介護予防
- 介護についての希望
- 医療についての希望
- 葬儀
- お墓
- 相続・遺言
- その他のおねがいごと
- おわりに
横浜市瀬谷区 ダウンロードページ
『未来の私へ そして家族へ』
全１６ページ
- はじめに
- 目次
- わたしのこと
- 介護が必要になったとき
- 医療・終末期について
- 葬儀・お墓について
- 私の大切なもの ～資産・相続～
- メッセージ
- おわりに
- 問合せ先一覧
※横浜市港南区につては、今回私の方で収集、確認が出来ませんでしたので掲載していませんが、港南区高齢・障害支援課（4階41番窓口）ケアプラザで説明のうえ、無料で配布しているようです。
※各自治体毎にデザインやネーミングに工夫を凝らし、独自のものとなっていますが、共通する注意書きとして「エンディングノートには、記載内容に関して法的な拘束力がない」という記載があります。自治体によっては窓口での配布のみで「使用方法の説明をしたうえで…」としているところもありますが、その際にも説明されます。
以下は、南区のエンディングノート『私の希望』に記載されている注意書きですが、同様の文言が全ての自治体のエンディングノートに記載されています。
エンディングノートを作成する際には、上記の点を理解したうえで活用してください。
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