あまり知られていない、Googleの「デジタル遺産に関する計画」機能

今は銀行も証券も実店舗を持たないネット専用機関を利用しているという人も多と思います。こうしたネット専用機関の場合、通帳や証書といった紙媒体がなく、本人以外がこれらの存在自体を認知することが極めて困難な状態になっています。

更に、多くのネット金融機関が多要素認証(デバイス認証、FIDO認証)を導入したこともあって、パソコンは使わずスマホのみで完結させるといった利用が多くなっているのではないでしょうか。

通常、本人が亡くなった後に家族がスマホの中身を見るのは非常に困難(というかほぼ不可能)ですが、今回ご紹介する「デジタル遺産に関する計画」機能を設定しておくことで、自分に万一のことが起こった場合、遺族に最低限必要なデータを渡すことができます。

「デジタル遺産に関する計画」とは

デジタル遺産に関する計画(デジタルレガシー)とは、あらかじめ指定した信頼できる人にデータへのアクセス権を譲渡できる仕組みで、「アカウント無効化管理ツール」という名称で提供されているGoogleサービスの一つです。

利用中のGoogleアカウントが一定期間使用されなかった場合、あらかじめ指定した人へあなたのメッセージとともにデータのダウンロードができるリンクが記載されたメールが届きます。

ダウンロードしたデータを使って預貯金の引き出しや送金、証券取引が行えるわけではありませんが、少なくともどこの金融機関を利用していたかということはわかるはずなので、保有していた預貯金や債権等の金融資産を埋もれさせることなく相続させることができます。

また、こうした金融資産だけでなく写真や動画も、金銭的な実益はないものの遺族にとってはかけがえのない大切なデータなことでしょう。

具体的な設定方法

この機能は、前述した通りGoogleが提供している機能なので、スマホだけでなくパソコン上からも設定できますが、パソコンは使用してなくスマホのみで運用しているというケースを想定し、スマホの画面キャプチャを使用して説明しますが、パソコンでもほぼ同様です。

1.先ず、Googleアプリを起動します。

2.右上の「アカウントアイコン」をタップし、画面が変わったら「Googleアカウントを管理」をタップします。

3.次に「データとプライバシー」→「デジタル遺産に関する計画」の順にタップします。

4.「デジタル遺産」というタイトルの画面になりますので、ここで「データの受取人を追加」をタップし、データにアクセスする人(例えば配偶者や子供、両親等)のメールアドレスを入力します。

5.「データのダウンローを許可」というタイトルの画面になりますので、ダウンロードを許可するデータの種類を指定します。

チェックボックスでデータ毎に指定できますが、Googleフォトにある写真の内「この写真とこの写真は許可しない」等といった個別の指定はできません。

中には、スマホ内のデータは永遠の「秘密の花園」で、自分の死後も決して誰にも見られたくないという人もいるかも知れませんが、これを機会にそうした秘密の花園データはこまめに削除するなりUSBメモリなどにパスワード付きのファイルとして別保管することを強くオススメ致します(^^;

iPhone(iCloud)の場合

GoogleサービスではなくiPhoneのiCloudを利用しているという場合、Appleでも同様なサービスが提供されているようなので、そちらを利用してみましょう。

名称や運用方法が若干異なっているようですが、自分に万一のことが起こった際に、あらかじめ指定した人にデータを渡せるという基本機能は同様らしいです。

残念ながら私はiPhoneを所有していないので詳細はわかりません。m(__)m

閑話休題:現在iPhoneは所有していませんし、これまで使用したことも無いと言ってもいいのですが、私が初めて購入したスマホはiPhone 3Gでした。つい2週間ほど前まで業務用のメインスマホとして使用していた「楽天mini」に近いサイズ感で丸みを帯びた筐体も可愛らしく、当時と同じサイズとデザインで今発売されたら購入したいですね。

それでもやっぱり………

一応今回は、設定している人も少なく、そもそもそうした機能があるということを知らない人が多いと感じたので簡単に設定方法などを記載してみましたが、Googleの「デジタル遺産に関する計画」では、アカウントを使用しなくなって最短でも3ヶ月後に通知されるという仕組みのため、実際に相続が開始された場合に遺族の手続きを軽減させるという意味ではちょっと遅すぎるという印象が拭えないのが正直なところです。

このような記事を書いておいて何ですが、「まぁ、万万が一のために無いよりはイイ」ということで、個人的にはやはりロック解除のパスワードを紙媒体で残し何らかの方法で遺族がそれをすぐに確認できるようにしておくのが一番だと思います。

どうも、最後は元も子もない内容になってしまいスイマセンm(__)m