スマホ代わりの「Bmax I8 Plus 」レビュー

『スマホをタブレットに置き換える試み』第2弾として購入した「Bmax I8 Plus」ですが、OCNモバイルONEのSIMを挿し、電話番号による音声通話の受発信並びにSMSの受発信、LINEアプリでのトーク、音声通話及びビデオ通話といった連絡手段としての基本機能は問題なく使用できました。

今のところ当初の期待通りで、スマホの代替として使用するに当り日常生活で特に困ることもなさそうです。

全体的な印象

外観はメタルボディーということで「高級感がある」というのは言い過ぎにしても、プラスチック感丸出しのチープな感じもなく総じて悪くはないと思います。

動作感については、私の用途ではもたつきもなくサクサク動き不満はありません。一応16GBメモリと謳っていますが、実メモリは4GBで仮想メモリ12GBを加えての16GBということなので多少不安もありましたが、複数アプリを開いた状態での切り替えもスムーズで、今のところ特にメモリ不足を感じるようなこともありません。

解像度も1340 x 800とタブレットにしては若干見劣りしますが、文字のドットが気なることもなく、地図や動画視聴もこれで十分といった感じです。

気になる点としては、顔認証の反応がイマイチで失敗することが多いです。また、Googleマップでライブビューが使えないのは想定外で、これはかなり残念です。カメラもGPSもついているので使えても良さそうなものだと思い、色々設定を探って見たのですが、どうも使えないみたいです。あと、バイブと通知ランプが無いのが地味に不便です。

カメラは完全に「おまけ」レベルでメモ用途がせいぜいといったところですが、カメラアプリの機能としては「パノラマ、Portrait、Pro、Capture、動画、低速撮影、QR code、Nighrモード」と案外充実しています。

ゲームは一切やらないので、どの程度のゲームまで実用的に遊べるのかは不明です。

予想外に、ここが最高だった

今まで使用していたスマホの画面に対して40%近く画面が大きくなったことで、何をするにも「見やすくなった」のは勿論、文字入力もしやすくなって長文作成が楽になりました。

私はスマホ以前のガラケーの更に前のポケベル世代なので、正直言ってフリック入力というのはあまり得意ではありませんが、画面が大きくなったことでQWERTY配列のソフトウェアキーボードが実用レベルになりました。端末を縦持ちした状態で、両手の親指を使ってタイプするのに丁度良いサイズ感です。

「マイクはどこにあるんだ?」問題

流石に音声通話は筐体の大きさと相手の声がスピーカーからになってしまうことなど、スマホのような使い勝手は得られませんが、これまでもプライベート用のスマホで音声通話をすることはめったになかったので、この点は許容範囲として割り切って使って行けるでしょう。(35イヤホンジャックがあるので100均のマイク付きイヤホンを使ってもいいかもしれません)

ここで、ちょっと心配というか不思議な点として、「マイクはどこにあるんだ?」問題に直面しました。

わたしはこれまで「マイク位置には小さな穴が空いているもの」と思い込んでいました。端末を見ると音量ボタンの下に小さな穴があり他に穴はないので、てっきりここがマイクだと思っていましたが、背面をよくよく見るとUSB端子の横辺りにマイクの絵文字があり、マイク穴だとばかり思っていた場所にはマル矢印のような絵文字になっています。このマル矢印の一般的な意味はよくわからいのですが、ブラウザのリロードを表すようなマークで、マイクでないことは間違いないように思われます。

一応多言対応の取説(といっても極々簡単なもの)が付属していたものの、取説の冒頭によくある「各部の名称」的な記載はなく、購入サイトの商品説明やメーカーの商品ページを見てもマイク位置の説明はありませんでしたが、Webを探しまくりやっと下図の説明画像を見つけました。

やはり、裏面の絵文字通りマイク位置はUSB端子の横辺りで、マル矢印の絵文字はリセット用の穴でした。

マイクとスピーカーの位置関係は、端末を縦位置で持った際に、マイクが上でスピーカーが下ということになるので、本体を受話器のように顔につけて使用する場合、上下逆さまに持たないと自然な位置にならないということですね。この辺りはPCライクというか、そもそも端末を顔に付けて話すという使い方は想定されていないのかもしれません。

通話テストのため家人と会話した際も、マイク位置は気にしませんでしたが、特に声が小さく聞き取りにくいことはなかったということなので、別に穴はなくてもいいんですが…なんとなく「やっぱり、穴が空いていたほうがクリアーに声が伝わるんじゃないかな?」と思ってしまいます。

そもそも、なぜ「スマホをタブレットに置き換えてみよう」と思ったか

第1弾の「Bpad Mini」購入時の記事「スマホじゃなくタブレット」という選択」でも触れたように、7年以上同じスマホを使っていて「飽きた」ということもありますが、実用面でも地図やPDFを見るのに「より大きな画面が欲しい」という気持ちがあったからです。

現在スマホは仕事用とプライベート用の2台体制で、通話はほぼこちらで済ませていますし、SuicaやPayPayといったおサイフ機能も持たせているので日常生活はほぼこれ1台で済んでしまうのですが、使用している端末が「楽天mini」という画面サイズが3.6インチという極小端末のため、地図を確認したりPDF資料を読むには厳しいことから、そのようなときだけ6.3インチのプライベート用スマホを使用していました。

こうした使い分けをしていたため、プライベート用のスマホを7インチ近い大画面スマホにしたいという欲求が前々からありました。そんなときに、たまたまiPad Miniをスマホ代わりに使っている様子を紹介した動画をYouTubeで見て「この手があったか」との思いに至りました。

そもそもゲームはやらないしカメラ性能にもまったくこだわりのない自分にとって、今どきのスマホはエントリークラスでもオーバースペックなうえ、日常的にプライベート用のスマホを取り出す機会はめったにないという事情から、多少取り回しが悪くなったとしても十分タブレットで代用できるんじゃないかという思いが日に日に増してゆくことになりました。

頻度自体は少ないとはいえ、家人や数人の友人との連絡手段として携帯番号による通話機能とLINEは必須なので、タブレットという発想はなかったのですが、調べてみると今の8インチクラスのタブレットは「SIMフリー、LTE対応、通話可能」という表記も多く、高性能を求めなければ2万円以下でも買えることから、失敗だったとしても被害はそれ程でもないと思い購入に踏み切りました。

今のところ『置き換え』は大正解!

まだ、数日しか使用していないので私自身今後気が変わるかもしれませんが、今のところ『スマホをタブレットに置き換える』ことは、デメリットよりもメリットのほうが大きく、正解だったと感じています。

地図を見るにしても文書を読むにしても画面は大きい方が快適です。とはいえ、スマホのように常時持ち歩くものは小さく軽い方が良いので、両者は完全にトレード・オフの関係になり、最終的には「見やすさ」と「携帯性」のどちらに重きをおくかということになります。

私の場合、通話と電子マネーによる財布代わりとして使用している仕事用の端末はRakuten Miniという、他に類を見ない極小サイズで「携帯性」に特化した端末といえます。そのため2台目は「見やすさ」に特化することでバランスが取れます。

極端とも言えるほど大きさの異なる2台

BmaxとRakuten Miniの大きさ比較

仕事用とプライベートで異なる電話番号で運用したいといった事情で2台所有していますが、そうした事情がないとしても、今はプリペード式のデータ通信専用SIMなどかなり低価格で用意できるので、通話とデータ通信をそれぞれ専用の端末に分けるといった運用もそれほど大きな負担なく実現できると思います。

当然「2台も持ち歩くのはやだ」といった要望もあるでしょうが、そうでなければ通話専用のスマホとデータ通信専用の小型タブレットという選択も、かなり快適ではないかと思う今日このごろです。

PCライクな使用で鞄を軽くできる…かも?

かなり昔に購入した、安物の外付けキーボードを久しぶりに使ってみました。キーピッチも狭くペラペラな筐体なので打鍵感も決してよくありませんが、一応タッチパッドもついているのでPCライクに使用できないこともありません。

QWERTY配列のソフトウェアキーボードにすることで文字入力が快適になったと前述しましたが、それでも物理的なキーボードの方が打ちやすいのは間違いなく、場合によってはノートPCを持ち出さなくとも、このキーボードだけ追加すれば鞄をかなり軽量化できます。

私が普段持ち歩いているノートPCはASUSのCM30 DetachableというクロームブックでPCとしては軽量なほうだと思うのですが、それでも実測値1,018gのPCに対しキーボード単体が183gなので、実に835gも軽くできます。最近めっきり体力の低下を実感している老体としては、この差はかなり大きいです。

実際仕事で使うことを考えると、Androidでは厳しい場面もありそうなので、キーボードを追加するだけで完全にPCの代替までも可能になるということはありませんが、文章作成をするだけというようなケースであればなんとかなりそうな気もします。

今後、ノートPCの代わりにこの組み合わせでの使用が実用的であれば、約15,000円程度の出費でここまでできる今回の計画は「大、大、大成功!」といえそうです。