遺言書作成「まだ早いは禁物」大切なのは健康寿命

クリスマスイブの24日付けで、厚生労働省が「健康寿命の令和4年値について」を公表しました。

健康寿命とは、介護などの必要がなく健康的に生活できる期間を指し、厚生労働省は3年ごとに全国の約20万世帯を対象に調査していますが、これによると2022年の健康寿命は男性が72.57年女性が75.45年となっています。

厚生労働省資料「健康寿命の令和4年値について」より引用

100歳以上の人口が9万人を超え、「人生100年時代」と言われるようになり、70代でもバリバリ仕事をこなしているという方も珍しくなくなりましたが、統計データをみる限り遅くとも70歳の誕生日を迎える日までには遺言書を作成しておくことを考えたほうが良さそうです。

「遺言」という言葉だけをみると、死を覚悟した最後の言葉のように感じ、健康なときには無縁なように思われるかもしれませんが、「遺言書」は自分の財産をどのように継承させたいかを明確にしておく法的文章で、ある意味「契約書」のようなものともいえます。

契約書を交わすというときは、誰でも酩酊状態の時や高熱が出て病床にあるときは避け、心身ともに健康で正常な時に交わしたいと思うはずです。

遺言書もこれと同じです。特に悪いところがあって病院通いをしているわけでもないし「遺言書なんてまだ先のことだ」と思っていても、加齢とともに体力の低下はもちろんのこと、新しいもの、新しい情報への感度や理解力は衰えてくることになります。

その結果、ものごと全般に対して柔軟な理解をしたり、対応したりする能力も衰えてくるのは自然の摂理でどうすることもできません。

個人的には遺言書の作成は早ければ早いほどよく、ライフプランの変化に応じて都度書き換えてゆくことが理想だと考えていますが、日本人はまだまだ「遺言書」に対する意識が低く、誤った抵抗感を持っている人もいてなかなか浸透しないようですが、この年末に除夜の鐘を聞きながら一度じっくりと「遺言書」について考えてみるのもよいのではないでしょうか。

除夜の鐘

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