パスポートにおける氏名のローマ字表記は、原則としてヘボン式ローマ字を用いることになっています。

なぜ「ヘボン式」でなければいけないのか?

パスポートを申請する際、氏名のローマ字表記をヘボン式以外で申請すると、必ず窓口で指摘(というか、理由の確認)を受けてしまいます。

これはパスポートセンタが勝手に「ヘボン式に統一しよう」と思ってしているわけではなく、旅券法施行規則によって決められているからです。

旅券法施行規則第五条第4項

第二項の氏名及び前項の規定による呼称はヘボン式ローマ字によって旅券面に表記する。ただし、申請者がその氏名又は呼称についてヘボン式によらないローマ字表記を希望し、外務大臣又は領事官が、出生証明書等により当該表記が適当であり、かつ、渡航の便宜のため特に必要であると認めるときは、この限りではない。

旅券法施行規則

上記の通り、ヘボン式以外の表記を用いる場合には外務大臣または領事官が、特に必要と認める必要があるということになり、別途用意する書類が必要となったり手続きが面倒になってしまいます。

といっても、全てのケースで面倒な手続きが必要になるということもないので、何らかの事情でヘボン式以外の表記を希望する場合、先ずは申請予定のパスポートセンターへ相談してみると良いでしょう。

ヘボン式表記一覧

神奈川県パスポートセンター ホームページより引用

50音表
AKASATANAHAMAYARAWA
IKISHICHINIHIMIRII
UKUSUTSUNUFUMUYURU
EKESETENEHEMEREE
OKOSOTONOHOMOYOROO
濁音・半濁音表
GAZADABAPA
GIJIJIBIPI
GUZUZUBUPU
GEZEDEBEPE
GOZODOBOPO
拗音(ようおん)表
きゃしゃちゃにゃひゃみゃりゃぎゃじゃびゃぴゃ
KYASHACHANYAHYAMYARYAGYAJABYAPYA
きゅしゅちゅにゅひゅみゅりゅぎゅじゅびゅぴゅ
KYUSHUCHUNYUHYUMYURYUGYUJUBYUPYU
きょしょちょにょひょみょりょぎょじょびょぴょ
KYOSHOCHONYOHYOMYORYOGYOJOBYOPYO

長音「お」「う」の表記について

末尾の長音の「お」は「O」で表記します。
(例)御園生(みそのお) ⇒ MISONOO
(例)高遠(たかとお) ⇒ TAKATOO

末尾以外の長音の「お」は「O」を表記しません。
(例)大野(おおの) ⇒ ONO
(例)大岡(おおおか) ⇒ OOKA
(例)桑折(こおり) ⇒ KORI

長音の「う」は末尾であるか否かに関わらず「U」を入れません。
(例)御園生(みそのう) ⇒ MISONO
(例)佐藤(さとう) ⇒ SATO
(例)優香(ゆうか) ⇒ YUKA

次の読み方は長音ではありませんので、ご注意ください。
(例)松浦(まつうら) ⇒ MATSUURA
(例)小団扇(こうちわ) ⇒ KOUCHIWA

撥音(はつおん)「ん」の表記について

撥音(はつおん)「ん」は「N」で表記します。
(例)神田(かだ) ⇒ KANDA
(例)信也(しや) ⇒ SHINYA
(例)純(じゅ) ⇒ JUN

ローマ字表記が「B」「M」「P」の前は「M」で表記します。
(例)難波(なば) ⇒ NAMBA
(例)本間(ほま) ⇒ HOMMA
(例)三瓶(さぺい) ⇒ SAMPEI

促音(そくおん)「っ」の表記について

促音(そくおん)「っ」はローマ字の子音を重ねて表記します。
(例)服部(はとり) ⇒ HATTORI
(例)吉川(きかわ) ⇒ KIKKAWA
(例)哲平(てぺい) ⇒ TEPPEI

ローマ字表記が「CH」の前は「T」で表記します。
(例)発地(ほっち) ⇒ HOTCHI
(例)八丁(はっちょう) ⇒ HATCHO

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